嫌なこと→死の話。


メンクリに通うようになって8ヶ月が経過。
そんなに効果はないだろう、と思っていましたが意外と激しい感情の波は穏やかになってきて、人と関わりやすくなった気がします。
しかしその波が穏やかになったことでみえてきたのは、「双極性障害」になりかかっている、ということ。気分の落ち込みと少し元気な時を繰り返すことによる具合の悪さを感じる日々。その気分の幅に疲れてしまう自分もいて。
けれど前よりは、ずっと楽になったような、そんな気がして、それが今を乗り越えられるんじゃないかという希望となっています。

さて、8ヶ月の受診で印象に残っている話を1つ。
今でも苦しめられている、希死念慮
ふとしたことで具合が悪くなりそのまま気持ちが引きずられ激しい死にたさに襲われる。

先生、曰く
普通の人は嫌なことから死にたいに行くまでに時間がかかる。
嫌なこと→→→→→→→→死にたい
であるけど、
つらいこと、嫌なことがあり、それによって死にたくなる。その経過を繰り返すことにより、徐々に→が減っていってしまい、
嫌なこと→死にたい
と段階をスキップして死にたいに行きやすくなっているのが今の状態です。
そのことは頭にいれておいてください。

と言われました。


死にたい気持ちがある時は、
自分の心の中に→を探すようになりました。

これからも死にたい気持ちに負けないように。

失声症の話

「突然声が出なくなる」
そんなのは漫画の中の話だと思っていました。


その日私は恋人さんに余計なことを言ってしまい、怒らせてしまいました。
私の世界では恋人さんは大きな存在で、だからこそ余計なことを言ってしまったことをひどく後悔していました。

言わなきゃよかったのにな
私はもう喋らない方がいい

そう頭の中をぐるぐるさせていたら、次に声を出そうとした時には何の音も出てきませんでした。
喉がキュッと締まっているような感覚で、出てくるのはカスカスの空気のような音。声帯が震える感覚が全くなくなっていました。

ものすごく焦りました。いつも自然とあるものが急になくなる心細さ、周りに発信できない不安、このまま声が出ないのかという恐怖。
私は隣の恋人さんにLINEチャットでそのことを伝えました。簡単にやりとりできるツールがあってよかったと思いました。
恋人さんは失声症について調べてくれ、声を出せるようにするよう努めてくれました。
声を出す練習をしました。まずはあ行から、そしてお行、う行、い行、え行の順に出るようになりました。発声の方法によるのか、出るようになるのに結構差がありました。
あとはストレスによるものなので、一生懸命話しかけてくれたりしました。

練習をしてなんとか出るようになった時、かなりホッとしました。それと同時にまたなる可能性があるという恐怖がありました。

他人から暗示をかけられることもありますが、自分が自分にかける暗示のほうが強力なものです。
自分を否定しないように、生きられたらいいのにね。

死にぞこないの話

つい先日6/20にまた死のうとしました。

恋人さんはたくさんのことを私のために我慢してくれています。それが時折ホロリホロリと零れ落ちてしまうのです。
その日もそうでした。夜眠るときに眠気から意識が緩くなったのか、私のためにこういうことを我慢している、こういうことがつらい、なんでそこまで縛られなくてはならないのか、などをホロリホロリと話してしまったのです。いつもなら私も泣き喚くのに、何故かその日はうんうんと聞いてしまいました。
彼がそのまま眠り、私一人の時間が訪れます。そうするときまって頭の中が悪い考えで埋め尽くされていくのです。

ああ、でもそうか、恋人さんはわたしのせいでそんなにつらい思いをしているのか
私は恋人さんと別れたら死ぬ、恋人さんは自分のせいで人が死ぬのが嫌だ、だから離れられない
可哀想に…
それならば、恋人さんを解放してあげなくちゃ

私は彼のことを大切に思っています。
悪い考えはその大切な思いすら死に引っ張っていきます。


眠れませんでした。一緒の布団に寝て、彼の体温を感じては死ねなくなると思い、起き上がりじっと寝顔を見ました。大切な人の顔を最後の記憶にしようと思いました。
手を何度もグーパーグーパーと動かしました。今こうして動かしているもの、自然と動く心臓、それらが簡単に全て止まることが不思議で、悲しいことに思いました。

ベッドから出ようとしたとき、恋人さんはパチリと目を開けました。察しの良い人です、とめられてはいけないと思い暫くそのままみつめあったら自然とまた眠りに落ちていきました。少しずつ離れなければ気づかれてしまうと思い、今度はソファへ。座って暫くいたらまた目が合いました。
「眠れないの?」
「うん。寝てていいよ、おやすみ」
ごめんね、好きだよ、いろんな気持ちが頭の中にはあるけれど、どうか最後は優しい言葉を君に言いたくて、眠っていてほしくて、そう返しました。

暫く起きないのを確認すると、自分のベルトを手に部屋を出て、ドアノブにベルトをかけました。たとえ足が着く位置でも、本人がその気になれば簡単に死ねるものなのです。ベルトの長さを調節し、首をかけ、正座から長座へ体勢を変えました。
ギギギッ
ベルトの軋む音。数秒すれば動脈が脈を打つのがわかるように。そして意識がホワホワと薄らいで。
……その時向こうの部屋から足音が聞こえてきました。

こうして私の行為は"未遂"の名のつくものとなりました。


その後はベッドに戻り、抱きしめられたまま離してもらえませんでした。起きようとすれば引き戻される、その繰り返し。「トイレに行きたい」、と言えば「すぐ戻ってきてね」と言われ、戻ってくるまで起きて待っている。そんな状態で。

彼は私に約束を迫りました。
「今日デートが終ったらちゃんとお家に帰るって約束して。死なないって約束して。」
約束という手段は私に対してはかなりの有効手段です。小さい頃から母に「嘘つきは死んだほうがいい」と再三言われて生きてきたからです。だからこそ私は簡単に約束をしません、はいともいいえとも言わずにいました。
しかし彼もしつこい。ずっとそれを繰り返すのです、何度も何度も。「しつこいよー」と言っても「じゃあ約束して」の一点張り。しまいには「なんで約束してくれないの。君が前に死ぬのが怖いって思ったって言ってくれたとき、本当に嬉しかったのに。死なないでよ」と泣きだしてしまいました。
私はすごく驚きました。その時の私は泣かれる程のこととは思っていなかったのです。彼が私の前で泣くことは珍しく、ただ「ごめんね」と抱きしめ頭を撫でることしかできませんでした。

恋人さんは少し落ち着くと、私に話してくれました。
一緒に寝ていて目が覚めた時君が隣にいないと心臓が飛び上がる思いをする。だから君が隣で寝てくれているとすごく安心する、と。
なるほどだからか、と思いました。
私が寝ている時、抱き寄せたり、頬や額にキスをしてきたり、次の日聞くと覚えてないと言うから、まったく寝相が悪いなと思っていたけれど。そうか、隣にいてくれて安心しているからなのか、と。こまめに目を覚ましてしまうのは、ちゃんと私がいるか確認しているからなのか、と。

彼の身体は、汗ばんでいて、冷えきっていました。私が死のうとしたから、冷や汗をかいているようでした。
そんなに私に死んでほしくないのか、と思いました。私の命は私だけのものではないのか、とも思いました。

死なないように気をつけても、時々死に引っ張られてしまう。私はいつまで生きられるのだろう。しかしもう彼が寝ている時にベッドから離れるのはやめよう、恋人さんが安心して眠れるようになるために。

初回通院の話

彼氏に付き添われて心療内科に行ってきました。
こんなに死にたいと言い自殺未遂までし寧ろ行ってなかった方が不思議なくらいではあるのですが、ようやっと行ってきました。

私が言われたことは、
・20代後半には症状が落ち着いてくることが多いこと
・小さい頃得られなかった愛情を今恋人さんから補充している状態であること
・母親と共依存関係となっているため、恋人さんと結婚するなら東京に嫁いでしまったほうが良いこと
・全てとは言わないが自分を基準に生きることは大切である

恋人さんが言われたことは、
・貴方を試すような行為をすると思うが、受け入れすぎたら潰れてしまう
・もしも東京に行くのを躊躇うことがあっても、彼女は嫌がってるわけではなく、それが難しい心理にあるということだからわかってあげて
・愛情表現をしてあげて

等々でした。


診断名として言われたわけではないですが、

要するにボダですね

知っていたことなんですけどね


今は死にたい気持ちを耐えてください的なことを言われたので、
「この人はもう3年ですよ?(3年私の希死念慮に付き合ってる)」と言ったら、
「3年すごいじゃないですかぁ」
という医師の返事には笑いました。さすが精神科医、返事が上手。


結局希死念慮とはなんとか2人で乗り切るしかなさそうです。でもそれを手助けする頓服の薬を貰ったのでそれも上手く使いましょう。

わざわざ東京から来て精神科にまで付き添って、「死なないようにしてほしい」と相談する恋人さんの想いにこたえられるように


精神科終わった後はご褒美にマックのアイス買ってもらいました。美味しかった( 'ч' )

ハリネズミの話

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ハリネズミを飼いました。
本当は1年前から欲しかったけれど、仕事をはじめたばかりで鬱が酷くて、自分で手一杯だった私は、ハリネズミのことを考え飼うことを見送りました。
看護師一年目はとてもつらかった。鬱が酷かった。早くひとり立ちできるようになれ
技術を覚えろ
仕事を早くこなせ、しかしケアを大事にしろ
1年でたくさん詰め込まれたなという感じでした。


そんな鬱の私に恋人さんが提案したのです

「仕事が1年続いたらハリネズミを飼ってあげる」

そうして今ハリネズミがいるのです。


名前は山葵(わさび)とつけました。
恋人さんと選んだのですが、そのペットショップに行く道中にマックポテトのわさび味を食べていたから、という理由なのですが。

小さな命を大切にしようと思います。



そんなハリネズミ関係のエピソードが1つ。
ハリネズミをお迎えする前に、しっかりとハウスを準備したのですが、しっかりと準備しすぎてハリネズミがいないことが不思議に思えてきてしまいました。
仕事がつらいとき、恋人さんと通話しながら
「ああ…今日もつらかったよハリチャン…」
と言いながら滑車を回して遊んでいたことがありました。
もちろん幻覚で本当に見えているとかではないですよ?

このエピソードが、
私が恋人さんが不貞をしたときに刺すためのナイフを購入したエピソードよりもやばいと言われたのです。

とても腑に落ちません。

ベルトの話。

先日、クローゼットにかけていた首吊り用のベルトを外しました。
恋人さんが何度も何度もしつこく頼んできたためでした。
何故毎日毎日言うのか、私にはわからない。

残された人の気持ちを考えて。

ネットの世界に長くいると何度も聞いた言葉。
しかし自分が死んだ後のことを考えなくて良いから死は自由であり、我儘であり、救いであると思うのです。
もう周りのことを考えることをやめたい。自分のことを考えることをやめたい。未来のことを考えることをやめたい。
そんな日々の全てを投げ出せる、すごく自分勝手だけれども安楽な手段なのです。それなのに死んだ後のことを考えるわけがないでしょう。
最期くらい最高に身勝手でいたいのです。

生きるということはあまりに責任が重すぎる。



家族、友人、恋人、同僚、患者さん、疎遠になってしまったあの子、喧嘩別れした大好きだったあの子、私のことを気にかけてくれるあの子、
生きているだけで繋がりが私を縛る。
私が死んだらあの子は泣くのかな、家族は責任を感じるのかな、恋人さんはやさぐれて浮気でもはじめるのかな、あっでももう浮気じゃないのか、
そんな全てを死後の知らないこととして投げ出してしまいましょう。消えてしまった人間は無責任に未来からも消えましょう。


けれども、そうだな、
あの子があまりに必死に声を掛けてくれるから、もう少しあの子の言葉を聞いてみようかな。
あの患者さんが、私が部屋持ちにならない日にちを数えて心待ちにしているから仕事に行ってあげようかな。
読みたい漫画があるな、観たい映画があるな、行ってみたい国があるな、
ハリネズミも飼いたいな。白めの種類。恋人さんが1年頑張って仕事続けられたご褒美に買ってくれるって言ってくれたから。
恋人さんと一緒に同じものをみたいな。


仕方ないからもう少し生きよう
ベルトもあまりにも言われるから外したし
はやく死にたいなぁ

こうして私は生きて生きて生きて、もしかしたら唐突に死んでいるかもしれません。

取り引きの話

先日恋人さんが私に言いました。
私が自殺に準ずる行為をしたら煙草を一本吸う、と。

私は煙草が嫌いです。
親が煙草を吸うからです。
なので私が恋人さんとちゃんと付き合ったときから煙草は辞めてもらってました。寧ろそう言われたからとちゃんと辞めてくれていた恋人さんはえらいらいです。

なるほど良い一手だなと思いました。
本当に煙草が嫌いだから。

しかしそれと同時に気づいたのは、私の命は煙草を吸う吸わないと同じ重さとして、自分が取り扱っていること。それほど大事には思っていなかったけれど、私の中ではそれくらいなのかと実感を持って理解しました。
その私が軽々と扱っているものを、恋人さんは壊されないように色々考えて大事にしてくれている。
すごく大変なことだと思います。

本当は一度で死んでしまえば煙草を吸う吸わないなんて関係ないことなのだけれど、
恋人の思いに従って納得することとします。